
| 世界一周旅行ときどき日記 |
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| スーダン行き船の旅 ~ 国境を越えて | 大西洋横断 新大陸へ |
スーダンの北の端、ワジハルファから首都のハルツームへ行くには、2つの交通手段がある。ひとつは道無き道をおんぼろバスにゆられて、暑さと苦痛に耐えながら行く方法と、もうひとつは、おんぼろ列車にゆられて、暑さと苦痛に耐えながら行く方法だ。
僕らは後者の苦痛を選ぶことにした。列車の方が時間は長くかかるが、バスの振動よりはまだマシだろうと考えたからだ。列車は週に一便しかない。それを逃すと、娯楽と呼べるものなど何ひとつ無いこの村で一週間を過ごすか、バスに押し込まれて脳みそを攪拌されることになる。
駅まで切符を買いに行くと、心配をよそにすんなりと一等車両の切符が手に入った。しかしこの一等は座席でしかなく、ベッドのある特等車両は新幹線並みの料金で諦めるしかなかった。
出発は夜。僕らが乗り込んだ列車は、予想に違わずおんぼろだった。座席が6つあるコンパートメント。窓を上に引き上げて開けてみるが、留め金が壊れていて、手を離すとギロチンのように勢いよく落ちて、ガシャンと閉まる。
窓の下の折りたたみ式の小さなテーブルは、天板の支えが無くなっていて、常に折りたたまれたまま。座席はそれなりにクッションがきいているが、背もたれは直角のままで、リクライニングはなし。おまけに6つの座席のうち2つは、座る部分が外れていてネジが無くなっているいる。きちんと行儀よく座っていないと、段々とずれてきてガタンと落ちる。
僕とシンとメエちゃん、それに乳飲み子を抱えた若い夫婦が加わって、6人のコンパートメントは一杯になった。
これはもう後進国に人々の常だが、彼らの旅はとにかく荷物が多い。宅配にはお金がかかるし、旅なんてせいぜい数年に一度、遠くに住む家族に会うとか、不幸があったなどの理由に違いない。彼らにとって旅とは娯楽ではなく、必要に迫られて行くものであり、少しでも多くの物資を届けて、別の何かを大量に持ち帰るものなのだ。
この若い夫婦の荷物も、自分たちだけでは運べないほどあり、2人の見送りの男が、狭いコンパートメントへの搬入を手伝っていた。
僕の頭上の棚に、巨大なスーツケースが乗せられた。ケースの半分は棚からはみ出していて、いつ落ちてきても不思議はない。彼らの荷物がこの部屋に入りきらないのは、一目で明らかだが、何とか詰め込もうと作戦をたてている。
僕は頭上のはみ出したスーツケースを指差し、「これはきっと落ちてくる。僕の首の骨が折れるから別の場所へ置いてくれ」 とお願いした。
それを棚の上に乗せた見送りの父親らしき人物が、「大丈夫だ、心配するな」 と答えた。そりゃ、僕の首だから他人には心配ないだろうが、首の持ち主はもちろん心配だ。何度か押し問答するが、彼は "心配するな" の一点張り。僕はついに頭にきて、「僕は、も・の・す・ご・く心配だ!!」 と大声を張り上げた。
その語気に圧されて、ついにスーツケースは下ろされ、どこか部屋の外へ運ばれて行った。代りに僕の頭上には、ダンボールの箱が2つ積み上げられた。棚からはみ出てはいないが、縦に詰まれた箱は不安定極まりない。本当はそれもやめてくれと言いたかったが、もう諦めた。
ひと通り荷物の配置が落ち着くと、僕と押し問答をした男が寄ってきて、さっきはすまなかったと謝ってきた。なんだ、実はいい人じゃないか。僕も声を張り上げたことに対して、すまなく思った。
長く旅を続け、旅行者を騙そうとする数々の有象無象の連中を相手にしていると、いつのまにか自分の心にトゲが生える。密林のジャングルの中で、自分だけは喰われてなるものかと、枝から葉っぱまでびっしりと鋭いトゲを纏った植物のように。カラカラに乾いた砂の舞う荒野で、孤独にたたずむサボテンのように。
自分自身を守るために、鎧として生じた心のトゲは、時には他人を傷つける武器となる。
首都のハルツームまで36時間。座席に座ったまま2晩。線路はただ真っ直ぐに砂漠の中を突っ切って行く。不安定な砂の上の線路を走る列車は、まるで海の波を越えて行く船のように、上下左右に揺れながら、ただ砂だけが続く景色の中を、のろのろと、のろのろと進んでいった。
真夏の車内は50度を超えるという。体とありとあらゆる物が砂まみれだったが、2月の涼しい空気だけが唯一の救いだった。
朝、座席に座ったままの姿勢で、体中の節々の痛みと寝不足の頭痛に耐えながら目を覚ました。隙間だらけの二重窓から一晩かけて吹き込んだ砂が、全身に降り積もっていた。その砂を払い落とす、それが砂漠列車での朝一番の仕事だった。明日の朝もまた、もう一度これをやる。
太陽の光に誘われて窓を開けると、列車は相変わらず、のろのろと砂の海を進んでいた。
加倉さん元気でなりよりです。
私も2年振りに元駐在地の無錫・南京・上海と11日間旅行してきます。今回は観光地でなく出来るだけローカルな場所を選んで楽しんでくるつもりです。
加倉さんの様に若ければとつくづく思います。楽しく又苦しく頑張って世界一周を成功させて下さい。
しばらく音信普通で心配していましたが・・・・
やっぱり加倉さんは強い。今後のたびの便りを楽しみにしています。
大輔さん!!
簡単に、「マラリアになって治りました」なんて、書いてますけど。。そんなに大変じゃなかったんですかぁ??今回の砂漠列車の旅も、かなり過酷でしたね。。もう、私の想像を絶してます。
いつも日記を楽しみにしてます。どうぞお気をつけて!!
こちら、韓国は、ワールドカップでかなり盛り上がってますよぉ!街は、何もかもが赤色です!
マラリア、再発は?
孤児院で労働、御苦労様です。
{多分「無給の」と思います。モシもの場合に「責任を負う」のかな(日本の場合、無償の善意の協力でも、責任を問われます。)}アフリカの某国、貧しい田舎で、無免許運転では保険も効かないし、交通事故を起こした場合、、、、善意は立派な行為です。頑張って!!
はじめまして[gurecat world tour last fly^w^]の
ぐれねこと申します。
こちらは今南米を旅行中で、ヒマにかまけて
ネットサーフ中に「Hello World!-世界旅行-」を見つけ
やってまいりました。
旅の内容も分かりやすく
特にコーラ好きとして[コーラ物価対照表]などの配慮に痛く感動しました!。
限界はあると思いますが、限りなく"陸路"で
旅続けられてください。メチャメチャ応援してます。
今回は、取り急ぎ以下の連絡まで...
拝ぐれねこ(ニイツカズトモ)
この度、私が運営するサイト内の
【旅 サ イ ト・リ ア ル タ イ ム・リ ン ク】
に勝手ながらリンクさせていただきましたので、
ご挨拶にも参りました。
もし、不都合、支障なければ
[相互リンク]考えていただけると嬉しく思います。
また、このリンクに不都合のある場合は気軽に
[gurecat world tour last fly^w^/グレネコ地図]へお申しつけださい。
丸二日砂の海かぁ。
異国の地だなぁ。
最近はどうされているのでしょうか? ネット自体にアクセスされていない様子ですが……。
メールの定期便がすっかりご無沙汰しておりますが、無事に過ごされていますか?
ケープタウンといえば、喜望峰には寄りましたか?
ここに書いてあるということは、ご本人は次へ移動しちゃったかな。
ネット環境が整った土地に来たら、更新してください、待ってま〜す。
加倉大輔さん
誕生日おめでとうございます。ブラジルでの楽しい誕生祝いをされておられると思います。
私も2年を経て再び中国へ8月から定年後の再就職で中国上海に来ています。
色々な中国へ行こうと思っていますが、現実は上海近郊だけです。
若い事はいい事ですね、益々頑張られて世界の状況を伝えて下さい。
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