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おいでイスタンブール

The Day 965 - 2005-06-28 Tue 16:49 Istanbul, Turkey… Queen - Fat Bottomed Girls
トランスアジアしないエクスプレス
バン湖

イランの首都テヘランから、イスタンブールまでの列車、トランスアジアエクスプレス。国境を越えて、丸々4日間を走り抜く。

その響きに惹かれて飛び乗ったのはよかったが、実はこれ、直通列車ではなかった…。

愛用の世界地図を眺めてみると、線路が途切れている場所がある。トルコにバン湖という巨大な湖があって、線路はそこで終わっていて、対岸から続きが延びている。

列車は一体どうやって湖を渡るのか、切符を買う時から不思議だった。湖に橋があるのか。だとすれば世界一長い橋に間違いないので、それはありえない。ならば地下トンネル、もっとありえない。

バン湖に到着して謎は解けた。そこにはフェリーが待っていた。客は全員フェリーに乗り換える。

乗ってきた列車には、しっかりと "テヘラン - イスタンブール" と記してある。でも実際にはバン湖で終了。フェリーで湖を渡り、対岸で別の列車、そう、別の列車に乗り換える。

しかもバン湖に到着したのは日没時。船が出発する頃には湖は漆黒の闇に包まれ、何も見えやしない。フェリーにはクーラーもベッドもない、狭い船室で数百人がひしめき合い、サウナのように蒸し暑い。

対岸へ到着したのは朝方4時過ぎ、汗をだらだらかきながら、10時間近く椅子に座っていた。深夜の暗闇クルーズ。寝ることもできず、体力をすり減らし、頭痛がして、あちこちの関節が軋んだ。最後に一粒だけ残っていた鎮痛剤を飲む。

トルコ側の列車に乗り換えたら、後は寝るだけ。朝日が昇り始めたが、景色を楽しむ余裕などなかった。僕が夢見ていた快適な4日間列車の旅は、あっさりと、いつもの過酷な乗り物遠足になってしまった。

それでもなんとか、イスタンブールへ到着。

駅を出ると目の前に青い海が広がっていた。ボスポラス海峡を渡る巨大な船が、数え切れないほど行き交っている。

街並みはどっちを向いても絵葉書の様に美しい。パステルカラーの建物、路面電車、石畳の坂道、目の前には青いマルマラ海。あちこちからモスクの塔が空に向かって突き出ていて、ここがイスラム文化圏であることを思い出させる。

しかし同じイスラム圏でも、これまでに訪れた、パキスタン、アフガニスタン、イランのような戒律の厳しい世界とはだいぶ違う。スカーフで髪の毛を隠している女性は少ないし、酒が飲める場所はいくらでもある。

ノースリーブにミニスカート、ハイヒールで道を歩く女性を見て、僕は思わずドキリとしてしまった。そう言えば、女性の肌を目にしたのは何カ月ぶりだろうか。

長距離列車に乗って、観光にやってくるイラン人の気持ちが良くわかったような気がした。列車に乗っていた男達は、国境を越えた途端にビールを煽り始め、女達は髪の毛を覆っていたスカーフを脱ぎ捨てた。男も女も、開放感を求めてやってくるのだ。

ある日の朝、8人部屋のベッドで目を覚ますと、深夜にチェックインした白人の女の子たちが寝ていた。みんな下着姿で、大きなお尻がこっちを向いて並んでいた。一人はTバック、もう裸みたいなものだ。

目を覚ましたのはいいが、僕は起き上がっていいものかどうか悩んだ。せいぜいスカーフを脱ぎ捨てにやってくるイラン人女性と違って、西洋人のなんと解放的なことか…。


加倉大輔2005-06-28 Tue 16:49 TrackBack
この記事の感想

ドミに同室で、欧米女性には驚かされます。彼女達の当然の習慣なので、我等は「目の保養」で。

hayashi2005-07-05 Tue 00:30
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