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マレーシア。人口の約60%はマレー系、30%が中国系、残りの10%がインド系からなる、多民族国家。
町中の看板は英語と中国語で書かれており、会話もマレー語、英語、中国語、タミル語が飛び交う。宿の家族は中華系マレーシア人で、家族同士では中国語を話している。
どこの国でも、中華街や、インド人街などへ行くと、その一帯だけ異国文化を切り取って持ってきたような、不思議な感覚に捕らわれるが、マレーシアは国全体で複数の異文化が溶け合っている。
しかし、溶け合っているように見えて、インド料理の店も、中国按摩の店も、それぞれの文化を強烈に主張していて、一番人口の多いはずのマレー系の影が薄いと感じるのは、気のせいだろうか。本来のマレー文化はとうに異文化の影に隠れてしまったのかもしれない。
誰かが教えてくれた。この国では、中国人は金を使い、マレー人は体を使い、インド人は頭を使うと言われているらしい。複数の異文化は、一見溶け合っているように見えて、実は溶け合うことなく、複雑に絡み合っているだけなのかもしれない。
マレーシアの北部にある、ペナン島に来て1週間が過ぎた。何をするわけでもなく、ビーチに寝転んで本を読み、マラッカ海峡の向こうに夕陽が沈むと、一日が終わる。太陽と大気と雲が織り成す空の色は、時として人間の想像力を遥かに超えて、僕の心をしばらく止める。
ペンへは15年前に行きました。サマセットモームの滞在したホテルに泊りました。暑かったなぁ。
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