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安宿を転々として旅していると、それはもういろんな変な日本人と出会う。
向こうも同じように思っているであろうことは、この際置いとく。このいろんな変な連中は、日本を飛び出して世界をほっつき歩いているんだから、枠にはまらない、どこかしら型破りなところが多い。
安宿にたむろする奴らは、飛行機でやってきて小奇麗なホテルに泊まり、観光地を見て回り、お土産を何にするか悩んでいる旅行者とは少し違う。
今日もまたひとり、よく言えば勇敢であり、悪く言えば無謀、はっきり言えばアホでしかない、若さに任せた変な日本人を一人見送った。
チャリ王候補の加藤君は、ここタイのチェンマイで5,000円ほどのギア付き自転車を買い、修理工具、テントやらマットやら、野宿用の道具を買い揃え、ラオスを目指すと言って、ピカピカの安物自転車に跨り宿を出て行った。
ラオスの後はベトナムを抜けて中国大陸へ入り、西の端のチベットからネパールへ行き、最後はインドがゴールだという。
地図で大まかな距離を見てみると、北海道の最北宗谷岬から、鹿児島の大隅半島までの距離、日本列島2つ半ほどある。しかし、地図上の距離と、実際の道とでは訳が違う。
ラオスは山しかなく、すべてクネクネ道だし、チベット高原は限りなく広く、ネパールには平均高度 4,800m のヒマラヤ山脈が横たわっている。冬には雪で閉ざされるので、それ以前に越えなければならない。道は崖っぷちだったり、山賊や強盗だっている、100m 置きにコンビニがある日本とはだいぶ違うし、そもそも人なんか住んでいないところも多い。
加藤君に僕の名刺を渡すとき、裏に 「自転車でインドまで着いたら、100USドルあげます」 と書き、署名した。100ドル程度で命を懸けるとは思えないが、無事に完走を果たしたら "チャリ王" の称号とともに100ドルを進呈することにした。
次に会うとき、完走できた、できなかったはさて置き、生きていることを願う。
出発前、彼は宿で朝食をとりながら、「久しぶりに優雅な朝飯です」 などと言いつつ、その朝飯代を払い忘れ、彼の優雅な朝飯の食い逃げ代金は僕の払いとなった…。頑張れチャリ王候補、負けるなチャリ王。
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変な人いるんですね。
でもそれが個性というものかもしれないですね。
僕も昔海外にいたときいろんな人に出あえたこと思い出してます
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